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『先生』と呼ばれる

モルドールのワークショップを始めて、2年ほど経った。

最初のうちは前日から手順を必死に確認して緊張していたけど、今では手順を忘れることはない

呼んでいただいた場所に間違わないように移動するのが一番の緊張ポイントだったりする

あとは参加者の皆さんと「わーわー、きゃーきゃー」と言い合っている間に、可愛いモルドールが次々完成する

緊張や、教える難しさは通り過ぎた

作業はこなして余力で場を楽しめるようになってきた最近の初体験が
「先生」
と呼ばれることだ。

カルチャーセンターのスタッフの方々や、カルチャーの常連の生徒さんは、私のことを当たり前のように「先生」と呼ぶ。

これまでは、子供向けのイベントでお気遣い半分に「お姉さん」と呼ばれたり
(その節はありがとうございます)
作家仲間に教えるときは「えみちゃん」だったり
「すいませーん!」と声をかけられたり、そんな感じだったのに。

……私が、先生?

こんなみすぼらしい小娘、もとい、オバチャンを先生だと…?
大した経験値も積んでいないし、人に何かを教えれる資格も実はないのに…?
ただカワイイ~って言いつつカワイく仕上げるだけなのに…?
えらくもなんともないし、えらくないんだけど知ってる…?

本当にいいの?と戸惑いつつ、頭ではなかなか「先生」と呼ばれることへの抵抗が消えない
でも迷いなく「はい♡」と元気に笑顔で返事をする
怯んだり過剰に照れたりは、威厳がなくなるし、いちいちめんどくさいオバチャンになってしまう

「ええ、先生ですけど何か?」
という雰囲気を出すのが、高いお金を出して通いに来ている生徒さんへの礼儀なんじゃないかとも思う

とは言え、自分から「先生です」と踏ん反り返りたいわけではない

「先生」でも「えみちゃん」でも、もちろんおねえさんでも
呼び名なんて何でもよくて、とにかくその場を楽しんでいただくのが私の仕事

呼び名はどうあれ、私は今日も、目の前の誰かと一緒に「可愛い!」を形にする時間を、誰より楽しみたいと思っている。

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